建物・お城・天守

松山の洋館 「萬翠荘」に行ってみた!


愛媛県松山市の洋館「萬翠荘」(ばんすいそう)に行ってみました。
実は、当初は萬翠荘が目的ではなく松山城から
「坂の上の雲ミュージアム」に向かっていると、となりに重要文化財の
建物があるという看板が目に入り訪問したのが理由です。

門を抜け少し坂を上がっていくと目の前にまさに「洋館」といえる建物
「萬翠荘」が見えてきます。

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松山藩主の子孫  久松定謨(ひさまつさだこと)の別荘として
大正11年に建設されました。
設計者は、日本人の  木下七郎(きのしたしちろう)。
彼は、この建築のために西洋の建築を学ぶために数ヶ月ものあいだ
ヨーロッパを遍歴して学んだそうです。

依頼主の久松定謨は、陸軍駐在武官としてフランスに生活が長かったよう。
設計の木下としてはお金に糸目をつけないような建築を設計する
プレッシャーはかなりのものであったと想像できます。
西洋建築の吸収もすごかったのでしょう。
その努力もあってか、外観をみても当時の西洋建築の経験の少ない
日本人が設計したのものはと思えないほどの素晴らしさ。

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その最も驚くべき部分が、外観もさることながら内部であることが
見学をしてみるとよくわかります。

それは、光の捉え方の感覚が日本の感覚ではないのです。
形としてうまく表現できなのですが、
光の考え方、西洋的な静かな感じの直線的な捉え方。
日本のふわっと広がる感じとは異なる光の広がり方を作り上げています。
もちろんレースやカーテンを使用し、絨毯などの効果もありますが
それを加味して作り上げれた設計です。
これは特に2階のプライベート空間で顕著にあらわれているように
思えます。

天気が良いこともあったかと思いますが、
この光の心地よさに長い時間ソファーに座ってのんびりしたくなります。
この雰囲気を味わえることでも「萬翠荘」に訪問する価値があると思います。

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もちろん1階も素晴らしく、各居室や階段そしてステンドグラスなど
間取りもしっかりヨーロッパテイストとなっています。
当時これほどの建物は多くはなかったでしょう。

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その後、元の目的であった「坂の上の雲ミュージアム」に訪問して
外に目を向けると、そこに見えるのです。
緑と一緒に考えられた「萬翠荘」がとても美しく佇んでします。
外観については、近くからだけでなくミュージアムからの眺めが
もっとも美しく思えました。

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偶然に訪問した「萬翠荘」でしたが
光の心地よさに時間を奪われ、とてもよい気持ちになった建物でした。
かなりオススメの洋館です。

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