コンデンサーを付け替えたり、ボリュームノブを変えたりしている
「朗音!真空管アンプの愉悦」の付録アンプ「LXV-OT7」ですが、
表題にもあるとおり、遂に最も気をつけなければならない物に手をだしてしまいました。
「真空管の聴き比べ」
この響き、楽しそうですがとっても危険なことは確かです。
今まで、真空管での聴き比べをしたことがなかったので
一度くらいは経験しておかないとなという結論になりながら
真空管の沼(球ころがし)にどっぷりとはまらないように、
今回購入したものだけで終わりにすると自分に言い聞かせての交換実施です。
購入した真空管
今回購入した真空管は、3種類。
以前に購入し現在も使用している「JJ ECC802S GOLD」と「付属球」をあわせ
5種類での試聴となります。
上の写真右から
①付属していた中国製の真空管
②「JJ ECC802S GOLD」
③ラックスマンの真空管アンプにて使用されていた「ラックスマンヴィンテージ真空管」
④ドイツ「シーメンスのヴィンテージ真空管」
⑤ムラード「リイシュー(reissue)」
試聴するにあたって 接点クリーニング
今回始めて「ヴィンテージの真空管」をつかってみる。
◎ラックスマンの真空管アンプにて使用されていた「ラックスマンヴィンテージ真空管」
◎ドイツ「シーメンスのヴィンテージ真空管
上記の2つがそのヴィンテージ真空管です。
真空管の足の部分をみてみると、古いこともあり結構汚れて黒くなっています。
そのまま、使っても音はでると思うのですが、
なんとなく汚れが本体に着くのも嫌だし、接点がキレイなほうが通電も良さそう。
というわけで、接点クリーナーを購入してみました。
和光テクニカルから販売されている「メタルクリーナー」です。
タグの裏側にしっかりと真空管のピンにも対応していることが記載されています。
早速クリーニング。
綿棒に薬剤をつけて真空管のピンをこすって汚れをとっていきます。
実際に使った綿棒をみるとしっかりと黒い汚れがついています。
クリーニングしたビフォーアフターはこちら
写真でみると違いが分かりづらいかもしれませんが
実際にはくすんだ黒い部分がなくなり、シルバーの色が現れています。
もっとピカピカにしたかったのですが、これ以上はキレイにはなりませんでした。
試聴と比較
まずは、付属していた真空管
「①付属していた中国製の真空管」を試聴してみる。
「LXA-OT7」を購入してそのままJJの真空管に差し替えていたので、付属の真空管を
試聴するのは初めてでした。
第一印象は、「これでいいのでは・・・・」
バランスよくこれで十分に感じてしまいました。
これでは元も子もないのですが本当に十分です。
次に初めから聞き続けているJJの真空管
②「JJ ECC802S GOLD」
付属球と比べてしまうと、やはりいい。
透明感、艶感、解像度どれをとっても全体的にレベルアップしています。
付属球からメリットこそあれ金額以外はデメリットはありません。
3つ目に
③ラックスマンの真空管アンプにて使用されていた
「ラックスマンヴィンテージ真空管」
球転がし初心者としては、ヴィンテージ管という甘美な響きで
過去にラックスマンの純正とあったということで
とても期待している真空管です。
ですが、試聴した瞬間にダメな感じが。
ある程度エージングしてみても、しっかりと温めてから試聴しても
レンジは狭く、解像度は付属球の足元にも及ばず、いいとこなし。
価格的にはJJ管とほぼ変わらないのに・・・
全くおすすめできません。
4つ目は、
④ドイツ「シーメンスのヴィンテージ真空管」
こちらもヴィンテージ管 ドイツのシーメンス社の球です。
パッケージがおしゃれでなんとなく音がよいのでは?と
全く音と関係ないチョイスです。
金額的にも今回のなかで最も高いので期待が膨らみます。
一聴してすぐに感じるホールトーン。
これはいい。いままでにない音作りという感じです。
解像感はJJ管に及びませんが、そのことは全く無視できるほど
音の広がり方や響きが魅力的です。
どのように表現したらよいのかわからないのですが、デジタルにない感じ。
自分のなかで「これぞヴィンテージ管!!」という広がりでした。
最後に
⑤ムラード「リイシュー(reissue)」
ムラード・・・真空管をよく知らない私でも聞いたことのある
高級真空管のイメージを感じさせる単語。
今回は、ヴィンテージ管でなく普及しているロシア製の球のようです。
そこまで高額でないものです。
アマゾンにて購入したのですが売り切れが続いていて、偶然のぞいたら
在庫があったので即購入。
試聴すると、これもいい!
艶感、バランス感が今回のなかで最も高い。
硬すぎず、柔らかさもありがら低音もしっかり締まった感もある。
なにより艷やか。
どの真空管にするか
5本の真空管の聴き比べて
④ドイツ「シーメンスのヴィンテージ真空管」
⑤ムラード「リイシュー(reissue)」
上記の2本で迷います。
2本を取っ替え引っ替えしながら色々な曲を聴き比べても
どちらも捨てがたい。
どの曲を多く聞くかで選択した結果。
⑤ムラード「リイシュー(reissue)」にすることにしました。
クラシックやインストルメンタルを
多く聞くならば、独特な音の広がりがある
④ドイツ「シーメンスのヴィンテージ真空管」をチョイスしたとおもいます。
ですが、⑤ムラード「リイシュー(reissue)」の出す艶感が
よく聞く女性ボーカルやヴァイオリンとの相性が最もあっている気がしますし
聞いていて安心感もあり、ついつい音量を上げてしまう。
好みである行動であることに間違いありません。
というこで
⑤ムラード「リイシュー(reissue)」
でとりあえず「LXV-OT7」を運用していきます。
(また気が変わるかもしれないけど)