「ドローン ・オブ・ ウォー」を観てきました。
監督:アンドリュー・ニコル
主演:イーサン・ホーク という1990年代後半に上映された名作
「ガタカ」メンバーの再来ということで見る価値充分だと思い鑑賞です。
まず内容と関係無いのですが、
イーサン・ホークがかなり年をとっていて(当たり前ですね)自分の
思っていたイメージとかなり離れていたので、イーサン・ホークが現れるたびに
「あーー」という感じになり初めのほうは集中できなかったです。
作品は、アンドリュー・ニコルが得意とする現代の問題を題材にしたもの。
主な内容は、米国の無人戦闘機ドローンによる空爆の操縦士
(イーサン・ホーク)の日常と永遠に続くような攻撃により、
心のダメージ(心的外傷後ストレス障害)をリアルに描いた内容です。
少しネタバレがあるので、気になる方はここから見ないほうがいいかも!
かなり見る側を選ぶ映画だとおもいました。
派手な演出もなく、淡々と画面を見ながらドローンによる爆撃が終わると
家に帰って、次の日いつも通り基地に出勤して
まるでゲームをするようにまたドローンによる爆撃。
同じような状況が流されますが、これが問題。
戦場に赴くならば日常とはかけ離れた場面であり、祖国に帰ってくれば
一応は戦争と日常の区切りがつく(アメリカの場合)のですが、
このドローンによる攻撃は、日常生活の中に戦争と人殺しが混じっているのです。
その為、どこへも逃げることもできなければ心に区切りもつけられなく
攻撃する側の苦しさや、攻撃することへの恐ろしさがぼやけてくるのです。
ドローンによる攻撃について何となくわかっていたと思っていたのですが、
この攻撃される側、攻撃する側の、まるで無限地獄の始まりを見てしまった
かのような感じになりました。
それも映画を見ている時よりも、見終わった後のほうがジワジワのその感覚が
強くなっていく感じがします。
娯楽や趣味としての映画単体の作品としての私評価は、平均以下ですが
考えさせられる内容としては平均以上の映画でした。
その為、映画館でわざわざ鑑賞する内容ではないと感じましたし、
鑑賞するならもっと迫力があったり、感動したりする作品の方がいいと思いました。